子どもがいる親御さんは「子どもに性のことをどう伝えていくか」を考えたことがありますか?
「どう伝えたらいいかわからない…」
「そういうのは自然と知っていくもんでしょ」
だいたいの人がこう思っていると思います。
でも、正しい知識がないと取り返しのつかないことになる可能性があるのも事実。
子どもにちゃんと教えたいけどどうしたらいいかわからない、という時に読んでほしいのが、
『おうち性教育はじめます』
これたまたま見つけたんですけど、目からウロコの内容が多く「は~、なるほど~」と思えることばかりでした!
うちは小6女子と小2男子がいるので、興味が出てくるお年頃なんです。とても参考になりました。
マンガになっているので読みやすく、小学生の子どもなら一緒に読んでもいいと思います!
(というかうちの小6女子は「読んでいい?」って読んでた)
私も子どもと知識を増やしていこうと思っています。
子どもへの伝え方と共に、親も性について考えるきっかけになってもらえたらうれしいです。
【おうち性教育はじめます】を読めば子どもへの伝え方がわかる
この「おうち性教育はじめます」を手に取った時、本の帯に「3~10歳が実は大切!」と書いてあって、「3歳!?そんなうちから!?」とビックリしたんですよね。
だって性教育って、小学校の自然学校前に女子だけ生理の話をされる、保健体育で体のことだけ勉強する、ってイメージだったので、3歳からってどういうことだ!と思わず買ってしまいました。
我が家はすでに出遅れてる~。
私たちが正しく教わっていない
なぜ親は子どもにおうち性教育の話をするのにとまどい、困るのか。
それは、私たちが子どもの頃に大人からちゃんと教わっていないから!
これ、目からウロコでした。
ちゃんと教わっていないのに自信を持って子どもに教えられないですよね。
私が子どもの頃は「なんだかいけないような、恥ずかしいこと」だったので、「子どもにはちゃんとしてほしい」とは思っていても、親の認識が「恥ずかしい」だと伝え方がわからなくて当たり前です。
このことに気付いてから「まずは私たちが正しい知識を知らないといけないな」と思いました。
正しいおうち性教育をすることで自分の体を肯定的に考えられるようになるので、「自己肯定感の高い人間」に育つんですって!
世の情報は子ども向けではない
子どもたちっていつの間にかアダルトな情報を知っていますよね。
親がおうち性教育の話をしようと思った時には、すでにいろんなことを知っている状態かもしれません。
お兄ちゃんお姉ちゃんや、友だちとの会話でだんだんと知っていきます。
子どもが知るきっかけって、アダルトビデオや今ではインターネットのアダルトサイトです。
そこでの動画は大人を対象に作られているので、「子ども向け」ではありません。
『おうち性教育はじめます』では「現実とフィクションを区別できる大人のためのもの」と書かれていますが、まだ区別できない子どもが見てしまうと、歪んだ価値観になってしまうわけですね。
過激な演出や暴力的なものなどを見て「そういうものなんだ」と思っても仕方ありません。子どもだから。
実際、現実とは違う認識で大人になっている人はたくさんいると思います。
正しい知識を知らないと興味だけ膨らんで、何も考えずに行動するようになってしまうのです。
何から教える?
子どもにおうち性教育していきたいけど、「何から教えたらいいの?」という場合は、「プライベートパーツ」から教えるのが伝えやすいです。
プライベートパーツとは
- 口
- 胸
- 性器
- おしり
プライベートパーツとは、他人が勝手に触ったり見せたりしてはいけなくて、大切に扱わなくてはいけない場所のこと。
もしそこを触ってくるような人がいたら、逃げるように教えていかなくてはいけないんです。
親にとって重要なのが、プライベートパーツを触るコミュニケーションは親でもNGということ!
低学年までなら「かわいいおしり~♪」とかしちゃいそうですよね。
でも親がそこを線引きしないと、プライベートパーツを触る、見るのが「好き」の表現だと教えてしまうことになってしまうんですって。
イヤだと思っていても「これは相手の好意だ」と拒否できず、犯罪に巻き込まれていくパターンもあるそうです。
確かに親ならいいけど、他の人はダメって子どもには区別つかないですもんね。
だからこそ親がしっかりと線引きをするのが重要なんです。
このことを知ってから我が家では、旦那はお風呂上りに裸で出てくることはやめ、私も下の子の「おしり触らせて~」をやめました。
こういうことを意識するのもおうち性教育なんですよ。
ぷりぷりでかわいかったけど…
伝える時に気を付けること
子どもにおうち性教育を伝える時に、なんでもかんでも伝えたらいいわけではありません。
伝え方のポイントとしては、
- 淡々と伝える
- 価値観をくっつけない
- 子どもが興味を示した時に答えていくのがベスト
- 幼い異性きょうだいの場合、本人たちが嫌がらなければ同時に伝えたり答えてもいい
- 高学年以上は同性の親が伝える
親が言いにくそう、恥ずかしそうにしていたら、こどもは「恥ずかしいことなんだ」と思ってしまいます。
淡々と仕組みについて説明できるようにしておきましょう。
大人の価値観で話すのもよくありません。
とはいえ、急に聞かれると困ることもあるはずなので、答え方が浮かばなかった時は、
「いい質問だね、調べておくよ」
と言えばいいんです!
これなら子どもの質問も受けとめつつ、調べて後できちんと説明できますもんね。
結局親もすぐに答えられないので、普段から意識して伝える準備をしておくことが大切なようですよ。
すぐ答えられないなら「いい質問だね、調べておくよ」と言って調べてから伝える
子どもは興味を持っている【体験談】
私の甥っ子が小学校高学年の頃の話です。
古いスマホを家でのみ使わせてたそうなのですが、たまたま母親(私の妹)がスマホを見ようとしたら甥っ子が隠そうとしたらしいです。
「なんかヤバいこと検索してんの?」と冗談で見ようとしたら「見たらあかん!」と頑なに渡そうとしないので、無理矢理見たそうなんです。
見てみると、検索履歴に出てきた単語が、
「しり」
でした。
甥っ子は泣きながら部屋に閉じこもってしまい、旦那が男同士の話をしたそうです。
この話を聞いた時、私はかわいらしくて微笑ましい話として聞いていましたが、甥っ子からしたらプライドが傷ついたというか、親にバレたくなかったとか、複雑な気持ちだっただろうなと思います。
なんとなく隠れてこそこそしてしまうことなんですよね~。
子どもがアダルトサイトを見ていたら!?
今はスマホやタブレットから簡単に情報を得られる時代です。
まずは親が機能制限の設定をしたり、フィルタリングサービスを利用してアクセスを防ぐ必要があります。
見ようと思っていなくても、思いがけず見てしまうこともありますもんね。
それでも見ていた時には、「子ども向けに作られているものではないから、まだあなたには見てほしくない」と親の気持ちを伝えてみるのもいいらしいですよ。
おうち性教育の話をする時には次のことに注意してください。
- 2人の時に話す
- 責めない
- 「まだ見てほしくないな」と親の気持ちを伝える
「こんなの見て!」と怒ってはいけません。
大事なのはAVやアダルトサイトの動画は作り物、現実とは違うと見分ける力がつくことです。
その力をつけるためには、小さいうちから正しい情報を教えていくのが重要なのです。
恥ずかしいことではない!子どもに正しい知識をつけるのが大事!
子どもにおうち性教育をするのは恥ずかしいことではありません。
自分の身を自分で守ることにもなりますし、自己肯定感を高めることにもなります。
男女での認識の違いから、偏見もたくさんあります。
まずは親が正しい知識を持って、子どもに伝えていけるようになれば素敵だな~と思います。
『おうち性教育はじめます』は、誰もが思った疑問、経験などが盛り込まれていて共感と新しい発見がたくさんあります。
自分の口で説明するのが難しいようなら、この本を子どもに読ませてもいいと思いますよ。
視界に入るところに置いておけば、気になったら読むでしょう。
親子でおうち性教育をしていくきっかけになる本です!